御霊前のお金の入れ方とは?向きや新札マナーを完全解説

御霊前のお金の入れ方とは?向きや新札マナーを完全解説 マネーコラム

葬儀の連絡が入った瞬間、多くの人が「御霊前の包み方って合ってたっけ?」と不安になります。
お金の入れ方には細かなマナーがあり、知らずにいると相手に失礼になることも。
御霊前のお金の入れ方は、お札の向きや新札の扱いなど、ポイントを押さえれば難しくありません。
この記事では、中袋あり・なしの違いから、よくあるNGまで順番に解説します。

初めて葬儀に参列する方でも、この記事を読めば迷わず準備できます。
御霊前のお金の入れ方を、一つひとつ確認していきましょう。

  1. 御霊前のお金の入れ方とは?
    1. 御霊前(香典袋)に入れるお金の基本マナーとは?
    2. 御霊前と御仏前の違いとは?入れ方は変わる?
    3. 葬儀(四十九日前)と法要(四十九日後)でお札の向きは変わる?
  2. 御霊前のお札の向きはどうする?
    1. お札の表裏はどちらを前にすればいい?
    2. お札の上下(顔の向き)はどちらが正解?
    3. 地域や宗派によって向きが変わることはある?
  3. 中袋があるときのお金の入れ方とは?
    1. 中袋へのお札の正しい入れ方とは?
    2. 中袋の表に書く金額の書き方とは?
    3. 中袋の裏に書く住所・名前の書き方とは?
  4. 中袋がないときのお金の入れ方とは?
    1. 中袋なしでも問題ない?マナー違反にならない?
    2. 中袋なしの場合のお札の入れ方とは?
    3. 中袋なしのときの外袋への書き方とは?
  5. 新札・旧札はどちらを使えばいい?
    1. 御霊前に新札を使うのはなぜNG?
    2. 新札しか手元にない場合の対処法とは?
    3. 避けるべき「使えないお札」の種類とは?
  6. お札の枚数に関するマナーとは?
    1. 何枚入れても大丈夫?枚数に決まりはある?
    2. 4枚・9枚が避けられる理由とは?
    3. 複数枚のとき向きをどう揃えればいい?
  7. 奉書紙(ほうしょがみ)を使う場合の入れ方とは?
    1. 奉書紙とはどのような紙?いつ使う?
    2. 奉書紙へのお金の包み方の手順とは?
    3. 奉書紙と中袋つき封筒の違いとは?
  8. 外袋の折り方・閉じ方のマナーとは?
    1. 外袋の折り方には「上下」が決まっている?
    2. 慶事との折り方の違いとは?
    3. 中袋・外袋に封はしていい?
  9. 連名で包む場合のお金の入れ方とは?
    1. 夫婦連名の場合はどう入れればいい?
    2. 3人以上の連名の場合はどうする?
    3. 会社や団体で包む場合はどう対応する?
  10. 御霊前の金額相場と袋の選び方とは?
    1. 故人との関係別の金額相場とは?
    2. 金額によって香典袋の格式を変える必要はある?
    3. 2,000円札や硬貨は使えない?
  11. 御霊前をふくさに入れる方法とは?
    1. ふくさを使うのはなぜ?
    2. ふくさへの入れ方・包み方とは?
    3. 受付での渡し方のマナーとは?
  12. やってしまいがちなNGマナーとは?
    1. 御霊前のお金の入れ方でよくある間違いとは?
    2. 表書きや名前の書き方で失敗しやすい点とは?
    3. 渡すタイミング・場所を間違えるとどうなる?
  13. FAQ:御霊前のお金の入れ方でよくある疑問
    1. 御霊前に1万円を入れるとき、お札は何枚がいい?
    2. 急いでいて中袋を書く時間がない場合はどうすればいい?
    3. コンビニで買った香典袋でも問題ない?
    4. キャッシュレス時代に御霊前は現金でなければいけない?
    5. 御霊前と御仏前を間違えて渡してしまったらどうする?
  14. まとめ
    1. 参考文献

御霊前のお金の入れ方とは?

「御霊前」とは、香典袋(不祝儀袋)に使う表書きの1つです。
その準備には、お金の入れ方を含めたいくつかのマナーがあります。
ここでは基本的な考え方から整理します。

御霊前(香典袋)に入れるお金の基本マナーとは?

香典袋に入れるお金には、お札の向き・使用するお札の種類・封の仕方という3つの基本があります。
どれも「悲しみの場にふさわしい振る舞い」という意味から生まれたマナーです。

具体的には以下の点を押さえましょう。

  • お札は袋の表に対して「裏向き」に入れる
  • 新札は避け、使用感のある旧札を使う
  • 中袋には封をしない(ご遺族が確認しやすいよう)

この3点が基本の土台です。
それぞれの理由については、後のセクションで詳しく解説します。

御霊前と御仏前の違いとは?入れ方は変わる?

「御霊前」と「御仏前」は似ていますが、使うタイミングが異なります。

表書き 使うタイミング
御霊前 四十九日法要の前(亡くなってから49日以内)
御仏前 四十九日法要以降(一周忌・三回忌なども含む)

仏教では、故人は四十九日までは「霊」として存在し、その後「仏」になると考えられています。
そのため、表書きの使い分けはこの考え方に基づいています。

お金の入れ方自体は御霊前も御仏前も同じです。
ただし、お札の向きについては四十九日を境に変わることがあります。
次のセクションで詳しく説明します。

葬儀(四十九日前)と法要(四十九日後)でお札の向きは変わる?

実は、四十九日前と後でお札の向きが変わることを知らない方が多くいます。

葬儀・通夜(四十九日前)の場合
お札の肖像画を「裏向き・下向き」にして入れます。
「突然の悲しみで、顔を伏せる」という意味が込められています。

法要(四十九日後)の場合
一周忌・三回忌などでは、お札の肖像画を「表向き」にして入れるのが作法とされています。
法要の香典は「故人へのお供え」という意味合いが強くなるためです。

同じ香典袋を使う場合でも、参列する場の種類によって入れ方が変わります。
参列前に確認しておくと安心です。

御霊前のお札の向きはどうする?

お金の入れ方で最も迷いやすいのが「お札の向き」です。
表裏・上下の2つの観点から整理します。

お札の表裏はどちらを前にすればいい?

お札の「表(肖像画がある面)」を、香典袋や中袋の「裏」に向けて入れます。
袋を表から開けたとき、お札の顔が伏せた状態になるのが正しい向きです。

これは「悲しみの気持ちを込め、顔を伏せる」という意味です。
慶事(祝い事)では逆に表向きに入れるので、混同しないようにしましょう。

お札の上下(顔の向き)はどちらが正解?

一般的には、肖像画を「下向き(袋の底側)」になるよう入れるのが通例です。
お札を取り出したとき、肖像が逆さまになる形です。

ただし、上下については地域によって慣習が異なることがあります。
「裏向き」という表裏のルールは共通していますが、上下は「裏さえ合っていれば問題ない」という考え方もあります。
不安な場合は、参列する地域の慣習を確認するのが確実です。

地域や宗派によって向きが変わることはある?

はい、地域や宗派によって細かな違いがあります。
特に上下の向きについては、「肖像を上にする」地域もあります。

ただし、どの地域・宗派でも「お札を裏向きに入れる」という基本は共通しています。
神式(神道)の場合も、仏式と同様の向きで問題ありません。
心配な場合は、地元の葬儀社や参列経験のある家族に確認しましょう。

中袋があるときのお金の入れ方とは?

市販の香典袋の多くには「中袋」が付いています。
中袋はお金を直接入れる内側の封筒で、表に金額・裏に住所と名前を書きます。

中袋へのお札の正しい入れ方とは?

中袋を表向きに持ったとき、お札の肖像が「裏・下向き」になるよう入れます。
お札が2枚以上の場合は、すべて同じ向きに揃えて入れてください。

手順は以下のとおりです。

  1. 中袋を表向きに置く
  2. お札の肖像画を下向き・裏向きにする
  3. まとめて揃えて中袋に入れる
  4. 中袋の口はのりやテープで閉じない(封はしない)

中袋への封はしないのがマナーです。
ご遺族が中身を確認する際に手間をかけないための配慮です。

中袋の表に書く金額の書き方とは?

中袋の表面中央に、包んだ金額を書きます。
金額は改ざん防止のため「大字(だいじ)」と呼ばれる漢数字で書くのがマナーです。

よく使う金額の書き方は以下のとおりです。

金額 大字での書き方
3,000円 金参仟圓也
5,000円 金伍仟圓也
10,000円 金壱萬圓也
30,000円 金参萬圓也
50,000円 金伍萬圓也

「也」は省略しても問題ないとされています。
最近は普通の数字(例:金10,000円)で書く場合もありますが、大字を使う方が丁寧です。

中袋の裏に書く住所・名前の書き方とは?

中袋の裏面には、左下に住所・氏名を縦書きで書きます。
住所は都道府県から記載します。

外袋にも氏名を書きますが、中袋にも書くことでご遺族が管理しやすくなります。
読みにくい字にならないよう、丁寧に書くことが何より大切です。
筆ペンまたは薄墨ペンを使いましょう。

中袋がないときのお金の入れ方とは?

「中袋がない」という香典袋も存在します。
この場合でもマナー違反にはなりません。

中袋なしでも問題ない?マナー違反にならない?

中袋なしの香典袋は、主に以下の理由で使われます。

  • 3,000円程度の少額の場合(略式タイプ)
  • 地域の慣習として「袋が重なる=不幸が重なる」を避けるため
  • 急いでいて中袋なしタイプしか入手できなかった場合

中袋がないこと自体はマナー違反ではありません。
ただし、金額や住所・名前を外袋の裏面に直接書く必要があります。

中袋なしの場合のお札の入れ方とは?

中袋なしの場合は、外袋に直接お札を入れます。
向きは中袋ありの場合と同じです。

  • 外袋の表に対して、お札の肖像が「裏・下向き」になるよう入れる
  • 2枚以上の場合は向きを揃える

外袋の閉じ方については「外袋の折り方・閉じ方」のセクションで解説します。

中袋なしのときの外袋への書き方とは?

外袋の裏面(下部)に、住所と氏名を縦書きで書きます。
中袋があるときと違い、裏面に金額も書くのが一般的です。

書く場所の目安

  • 裏面左下:住所
  • 裏面右下(または住所の右):氏名
  • 金額の記載:左下の住所近くに小さめに書く

略式タイプの袋では、あらかじめ記入欄が印刷されている場合もあります。
その場合はそれに従って記入しましょう。

新札・旧札はどちらを使えばいい?

香典に新札を使うのはNGということは広く知られていますが、理由まで知っている人は意外と少ないです。
ここで正しく理解しておきましょう。

御霊前に新札を使うのはなぜNG?

新札は「あらかじめ準備していた(死を予期していた)」と受け取られる恐れがあるため、香典には使わないのがマナーです。
葬儀は急な出来事であり、「慌てて用意した」という姿勢を示すのが礼儀とされています。

この考え方は明確なルールというより、長く続いてきた慣習です。
ご遺族全員が気にするわけではありませんが、配慮として守っておく方が無難です。

新札しか手元にない場合の対処法とは?

新札しかない場合は、お札の中央を軽く折り、使用感を出してから包むのが一般的な対処法です。
一折りするだけで十分です。

ただし、折り目を何度もつけて「わざとボロくした」ように見えるのは逆効果です。
自然な使用感を演出する程度にとどめましょう。

避けるべき「使えないお札」の種類とは?

新札がNGだからといって、どんな旧札でも良いわけではありません。
以下のお札は避けてください。

  • ひどく汚れているお札:ご遺族に失礼になります
  • ボロボロ・破れているお札:弔意を示す場にふさわしくありません
  • 2,000円札:流通が少なく扱いに困られることがあります

「適度に使用感のある、きれいな旧札」が最も適しています。

お札の枚数に関するマナーとは?

金額が決まったら、次は「何枚のお札で包むか」も意識しましょう。
枚数についても知っておきたいポイントがあります。

何枚入れても大丈夫?枚数に決まりはある?

香典に入れるお札の枚数に、厳密な決まりはありません。
ただし、縁起の悪い枚数や組み合わせは避けるのが一般的なマナーです。

例えば5,000円を包む場合、5,000円札1枚でも1,000円札5枚でも問題ありません。
金種を揃えると、ご遺族が確認しやすくなります。

4枚・9枚が避けられる理由とは?

日本では「4」は「死」、「9」は「苦」を連想させる数字とされています。
そのため、お札の枚数が4枚・9枚になる組み合わせは避けるのが無難です。

例えば以下の組み合わせには注意が必要です。

  • 1,000円札4枚(4枚は「死」を連想)
  • 1,000円札9枚(9枚は「苦」を連想)

金額そのものを「4,000円」「9,000円」にすることも、同様の理由で避けられています。

複数枚のとき向きをどう揃えればいい?

お札が2枚以上になる場合は、すべてのお札を同じ向き・表裏・上下に揃えて入れます。
バラバラに入れるのはマナー違反です。

順序のイメージは以下のとおりです。

  1. 全てのお札の表裏を「裏向き」に揃える
  2. 肖像画の上下方向を揃える(下向きが一般的)
  3. 重ねてまとめて中袋または外袋に入れる

奉書紙(ほうしょがみ)を使う場合の入れ方とは?

奉書紙を使った包み方は、より格式を重んじる場面で用いられます。
見かける機会は少ないですが、知っておくと対応の幅が広がります。

奉書紙とはどのような紙?いつ使う?

奉書紙とは、和紙の一種です。
表面はつるつるしており、香典を包む正式な素材として昔から使われてきました。

主に以下の場面で使います。

  • 高額の香典(5万円以上の目安)を包む場合
  • 格式を重視する葬儀の場合
  • 地域の慣習として奉書紙が一般的な場合

奉書紙は、中袋なしで直接お金を包むことができる素材です。

奉書紙へのお金の包み方の手順とは?

奉書紙を使った包み方の手順は以下のとおりです。

  1. 奉書紙のつるつるした面(表)を下にして広げる
  2. 紙を横向きに置く
  3. お札を裏向き・下向きにして紙の中央に置く
  4. 下から折り上げ、次に上を被せる(弔事の折り方)
  5. 左を折り、右を被せる

折り順は「下→上→左→右」が基本です。
慶事は逆の折り方になるので、混同しないよう注意してください。

奉書紙と中袋つき封筒の違いとは?

種類 特徴 使い分けの目安
奉書紙 正式・格式高い 高額香典・改まった場
中袋つき封筒 一般的・入手しやすい 通常の香典全般
中袋なし封筒 略式 少額・略式の場

現代では、中袋つきの市販封筒が主流です。
奉書紙は「より丁寧に包みたい場合」の選択肢と考えておきましょう。

外袋の折り方・閉じ方のマナーとは?

お金を入れた後は、外袋をきちんと閉じる必要があります。
閉じ方にも弔事ならではの決まりがあります。

外袋の折り方には「上下」が決まっている?

外袋は「下部を折り返し、最後に上部が上に被さる」ように閉じます。
これが弔事(葬儀・法要)での正しい折り方です。

この折り方には「悲しみをため込まず、流れていくように」という意味が込められています。

慶事との折り方の違いとは?

慶事(結婚式など)では、逆に「上部を折り返し、最後に下部が上に被さる」折り方をします。

場面 折り方
弔事(葬儀・法要) 上部が最後に被さる
慶事(結婚式など) 下部が最後に被さる

上下を逆にしてしまうと、慶事の意味になってしまうので要注意です。
封を閉じる前に必ず確認してください。

中袋・外袋に封はしていい?

中袋への封はNGです。
前述のとおり、ご遺族が中身を確認しやすいよう、のりやテープは使いません。

外袋の閉じ方については、折り重ねるだけで問題ありません。
外袋もテープ・のりで固定する必要はなく、折り合わせた状態のままふくさに入れて持参します。

連名で包む場合のお金の入れ方とは?

複数人でまとめて香典を出す場合、書き方や入れ方に迷うことがあります。
連名の場合もお金の入れ方の基本は変わりません。

夫婦連名の場合はどう入れればいい?

お金の入れ方は通常と同じです。
違いは外袋の名前の書き方です。

  • 夫のフルネームを中央に書く
  • 妻の名前(名のみ)を夫の左側に書く

金額は2人分の合算で1つの中袋にまとめて入れます。
中袋の裏には夫婦の住所・氏名を記載します。

3人以上の連名の場合はどうする?

3人以内の場合は、全員の氏名を外袋に書きます。
右から順に目上の方を書くのが一般的なマナーです。

4人以上の場合は、代表者1名のフルネームを書き、「外一同」と左側に添えます。
別紙に全員の名前・住所・金額を書いて中袋に同封するのが丁寧な対応です。

会社や団体で包む場合はどう対応する?

会社名義で包む場合は、外袋の氏名欄に会社名を書きます。
代表者名を添える場合は、会社名の右側(上)に記載します。

部署・チームでまとめて出す場合は、代表者名の右に「〇〇部一同」のように書きます。
別紙に全員の名前と金額内訳を書いて中袋に同封すると、ご遺族の管理がスムーズになります。

御霊前の金額相場と袋の選び方とは?

金額によって、選ぶ香典袋の格式も変わります。
準備する前に金額の目安と袋の選び方を確認しましょう。

故人との関係別の金額相場とは?

以下は一般的な目安です。年齢や地域によって異なります。

故人との関係 目安金額
友人・知人 3,000〜5,000円
職場の同僚 3,000〜5,000円
上司・恩師 5,000〜10,000円
親族(遠い) 10,000〜30,000円
親族(近い) 30,000〜50,000円以上

4,000円・9,000円・40,000円など「4」「9」がつく金額は避けましょう。

金額によって香典袋の格式を変える必要はある?

はい、金額に合わせた袋を選ぶのがマナーです。

金額の目安 香典袋の種類
〜5,000円 水引印刷の略式タイプ
5,000〜30,000円 水引がかかった標準タイプ
30,000円〜 高級和紙・銀の水引タイプ

高額の香典を略式の袋に入れるのは不釣り合いです。
コンビニやドラッグストアで購入する場合も、金額帯を確認して選びましょう。

2,000円札や硬貨は使えない?

2,000円札は香典には使わないのが無難です。
流通量が少なく、受け取るご遺族が戸惑うケースがあります。

硬貨も、紙幣と混在させるのは避けた方が良いです。
「お金に困っている」という印象を与える可能性があります。
包む金額はすべて紙幣で揃えましょう。

御霊前をふくさに入れる方法とは?

香典袋はそのままバッグに入れるのではなく、ふくさに包んで持参するのがマナーです。
ふくさの使い方と渡し方も確認しておきましょう。

ふくさを使うのはなぜ?

ふくさは、大切な贈り物を汚れや折れから守るための布です。
それだけでなく、「丁寧に扱っています」という弔意の表れでもあります。

ふくさの色は弔事では寒色系(紫・紺・グレーなど)が基本です。
暖色系(赤・オレンジなど)は慶事用なので避けましょう。

ふくさへの入れ方・包み方とは?

袱紗(ふくさ)のタイプ別の包み方

  • 挟むタイプ(金封ふくさ):香典袋を中に滑り込ませるだけ。最も手軽です。
  • 正方形タイプ(包むふくさ):ひし形に広げ、中央に香典袋を置いて、右・下・上・左の順に包みます。

弔事用ふくさの包み方は「右開き」になるよう包みます。
慶事は逆の「左開き」なので注意が必要です。

受付での渡し方のマナーとは?

受付での渡し方は以下の流れです。

  1. ふくさから香典袋を取り出す(受付の前で)
  2. ふくさを左の手のひらに広げる
  3. 香典袋を表向きにふくさの上に置く
  4. 受付の方が読める向きに回して、両手で差し出す

「このたびはご愁傷様でございます」などの一言を添えましょう。
香典袋はふくさに入れたまま渡すのはNGです。
必ず取り出してから渡してください。

やってしまいがちなNGマナーとは?

基本を押さえた上で、ついやってしまいがちなNGも確認しておきましょう。
知っていれば、当日に慌てずに済みます。

御霊前のお金の入れ方でよくある間違いとは?

以下は実際に多い間違いです。

よくある間違い 正しい対応
新札をそのまま入れた 中央を一度折ってから入れる
中袋に封をした 封はせず折り合わせるだけ
外袋の折り方が逆(下が上になった) 上部が最後に被さるよう折り直す
お札の向きがバラバラ 全て裏向き・同じ向きに揃える
2,000円札や硬貨を混ぜた 紙幣のみ・お札の種類を統一する

入れ方を間違えても悪意はないのですが、ご遺族への気遣いの観点から、事前確認が大切です。

表書きや名前の書き方で失敗しやすい点とは?

お金の入れ方に加えて、表書きの書き方も間違えやすいポイントです。

  • 薄墨ペンを使う:通常の黒いペンで書くのはNGとされています。「涙で墨が薄まった」を表すため薄墨を使います。
  • 旧字体・漢数字を使う:金額は大字で書く
  • 四十九日後は「御仏前」に変える:御霊前のまま使い続けないよう注意

薄墨ペンは100円ショップやコンビニでも購入できます。
当日慌てないよう、早めに準備しましょう。

渡すタイミング・場所を間違えるとどうなる?

香典は受付で渡すのが基本です。
式の途中や、ご遺族に直接手渡しするのは避けましょう。

ただし、受付がない小規模な家族葬・自宅葬の場合は、ご遺族に直接渡すことになります。
その場合はふくさから取り出し、両手で丁寧に手渡してください。
バッグから直接出してそのまま渡すのは、マナー上好ましくありません。

FAQ:御霊前のお金の入れ方でよくある疑問

ここでは、特に多く寄せられる疑問をまとめました。

御霊前に1万円を入れるとき、お札は何枚がいい?

1万円を包む場合は、1万円札1枚が最もすっきりしています。
1,000円札10枚でも問題はありませんが、枚数が多いと中袋がふくらみます。

5,000円札2枚は偶数枚数になるため、避けた方が無難です。
「割れる・別れる」を連想させるとされています。
1万円札1枚が最もシンプルで失礼のない入れ方です。

急いでいて中袋を書く時間がない場合はどうすればいい?

中袋への記載は、受付後にご遺族が香典を整理する際に必要な情報です。
時間がない場合でも、外袋の裏面に住所・氏名・金額を書くだけでも最低限の情報は伝わります。

中袋に何も書かずに入れることだけは避けてください。
誰からいくら届いたかわからなくなってしまいます。

コンビニで買った香典袋でも問題ない?

問題ありません。
コンビニやドラッグストアで販売されている香典袋は、一般的な葬儀で使用できる商品が揃っています。

金額帯に合った袋を選ぶことが重要です。
5,000円を包むのに水引が印刷された略式タイプを使うのは、やや不釣り合いになることがあります。
包む金額を確認してから袋を選びましょう。

キャッシュレス時代に御霊前は現金でなければいけない?

現時点では、香典は現金で包むのが一般的なマナーです。
電子マネーや銀行振込で香典を受け付ける葬儀は、まだ主流ではありません。

ただし、遠方からの参列が難しい場合など、ご遺族に事前に確認した上で振込対応してもらえるケースもあります。
事前の確認なしに振込で済ませるのは、相手に手間をかける場合があります。

御霊前と御仏前を間違えて渡してしまったらどうする?

「御仏前」を四十九日前に使ってしまった場合、大きな問題になることは少ないです。
ご遺族も「うっかりされたのだろう」と理解してくださる方が多いです。

ただし、気づいた時点でお詫びの言葉を添えると丁寧です。
表書きの種類よりも、弔意を持って丁寧に渡すことの方が大切です。

まとめ

御霊前のお金の入れ方は、お札を「裏向き・下向き」にする、新札を避ける、中袋に封をしないという3つの基本を守れば、大きく外れることはありません。
地域差や宗派による細かな違いはありますが、基本の部分は日本全国で共通しています。

この記事では触れませんでしたが、「御霊前」を持参できない場合の郵送マナーや、香典返しへの対応なども、参列後に必要になる知識です。
また、神式や浄土真宗など、宗派によっては表書き自体が変わることもあります。
「自分の家の宗派の場合は何を使うのか」を確認しておくと、今後の参列でも迷わずに済みます。
正確に入れるよりも、丁寧に準備することが、故人やご遺族への弔意を伝える一番の近道です。

参考文献

  • 「御霊前とは?袋の書き方とお金の入れ方、金額、御仏前との違いを解説」 – 長谷川
  • 「御霊前の正しい入れ方とは?書き方から渡し方までマナーを徹底解説!」 – 小さなお葬式
  • 「香典の正しい入れ方は?中袋がある場合とない場合の包み方や書き方も解説」 – はじめてのお葬式ガイド
  • 「【図解】香典の入れ方|お札の向き・中袋の書き方・ふくさの包み方」 – ひとたび(東京白善)
  • 「香典の正しい書き方は?基本マナーや金額を解説」 – 公益社
  • 「香典の正しい入れ方マナー|香典に適したお札や金額毎の入れ方について解説」 – 星のなる木
  • 「香典の正しい入れ方。中袋の有無による違いとお札のマナー」 – ファミーユ家族葬