個人間融資は違法?SNSで借りる危険性と合法の境界線を解説

個人間融資は違法?SNSで借りる危険性と合法の境界線を解説 個人間融資基礎知識

SNSや掲示板で「お金を貸します」という書き込みを見かけたことはありませんか。個人間融資が違法かどうか、気になっている方は多いはずです。実は、個人間融資は相手や状況によって、合法にも違法にもなります。

「個人だから大丈夫」という判断は危険です。SNSを通じた個人間融資の多くは、貸金業法・出資法・利息制限法のいずれかに抵触する可能性があります。この記事では、どのケースが違法になるのか、借りた側のリスクは何かを、法律の根拠とともに整理します。

  1. 個人間融資とは何か?
    1. 個人間融資の基本的な仕組みとは?
    2. 家族・知人間の貸し借りと「SNS型」の違いとは?
    3. なぜ個人間融資が問題視されるようになったのか?
  2. 個人間融資は違法になるのか?
    1. 個人間融資が「合法」になる条件とは?
    2. 違法とみなされる3つのケースとは?
    3. 「知らなかった」では済まされない理由とは?
  3. 個人間融資に関わる3つの法律とは?
    1. 貸金業法が定める「無登録営業の禁止」とは?
    2. 出資法が定める上限金利の基準とは?
    3. 利息制限法で設定された金利上限の仕組みとは?
  4. 借りた側は罪に問われるのか?
    1. 借りた側が直接処罰される可能性はあるか?
    2. 口座凍結・犯罪加担リスクとは何か?
    3. 個人情報を渡した後に起きるトラブルの実態とは?
  5. SNS上の個人間融資が「ほぼ違法」な理由とは?
    1. 「個人」を名乗る相手が実際はヤミ金業者である理由とは?
    2. X(旧Twitter)・Instagramに多い勧誘の手口とは?
    3. 「審査なし・ブラックOK」の文言が危険なサインである理由とは?
  6. 違法な個人間融資で起きる被害の種類とは?
    1. 法外な高金利による返済不能に陥るリスクとは?
    2. 違法な取り立てで生活が脅かされる実態とは?
    3. 反社会的勢力への債権譲渡リスクとは?
  7. 貸す側が負う法的リスクとは?
    1. 無登録で反復して貸した場合の刑事責任とは?
    2. SNSで「融資します」と投稿した時点で問われるリスクとは?
    3. 友人に「頼まれて繰り返し貸した」場合はどう判断されるか?
  8. 個人間融資と正規業者の違いとは?
    1. 貸金業者登録番号の確認方法とは?
    2. 登録業者と無登録業者の取り立てルールの差とは?
    3. 金利表示が「月利」「日利」の場合に気づくべき点とは?
  9. すでに利用してしまった場合の対処法とは?
    1. 返済を迫られたときにまずすべき行動とは?
    2. 過払い金・違法金利の返還を求めることはできるか?
    3. 弁護士・司法書士に相談すべき状況の判断基準とは?
  10. 安全にお金を借りる方法とは?
    1. 消費者金融・銀行カードローンと個人間融資の違いとは?
    2. 審査に不安がある人が使える公的融資制度とは?
    3. 即日融資が必要な場合に検討できる正規の選択肢とは?
  11. トラブル発生時の相談窓口まとめ
    1. 金融庁・財務局への相談方法とは?
    2. 法テラス・弁護士会の無料相談窓口とは?
    3. 警察・消費生活センターへの通報の目安とは?
  12. FAQ:個人間融資の違法性についてよくある質問
    1. Q. 家族にお金を貸すのは貸金業にあたるのか?
    2. Q. SNSで勧誘を受けただけでも問題になるか?
    3. Q. 借りた後に違法だと気づいた場合、返済を拒否できるか?
    4. Q. 個人間融資の金利が年20%なら合法か?
    5. Q. 掲示板を通じた個人間融資はすべて違法になるのか?
  13. まとめ
    1. 参考文献

個人間融資とは何か?

個人間融資とは、銀行や消費者金融などの金融機関を介さず、個人と個人の間でお金を貸し借りする行為のことです。家族間の生活費の融通から、SNSで知り合った見知らぬ人への貸し付けまで、広い範囲を指す言葉です。一見シンプルな概念ですが、「誰が・どのような目的で・どんな方法で」貸し借りするかによって、法律的な評価がまったく変わります。

個人間融資の基本的な仕組みとは?

個人間融資では、金融機関が間に入らないため、審査というプロセスが存在しません。

貸し手と借り手が直接交渉し、金利・返済期限・金額を決めます。従来は家族や知人同士の現金のやり取りが主でしたが、インターネットの普及によって、面識のない相手との取引が急増しています。

掲示板やSNSに「○万円貸します」と書き込み、DMやメールで連絡を取り合う形が一般的です。この手軽さが、トラブルの入り口になっています。

家族・知人間の貸し借りと「SNS型」の違いとは?

家族や友人との少額の貸し借りは、日常的に行われています。

これは基本的に問題ありません。営利目的ではなく、反復して行う意図もないためです。一方、SNSや掲示板で不特定多数に向けて「融資します」と発信し、見知らぬ人に繰り返しお金を貸す行為は性質が異なります。

この違いを理解することが、合法と違法の境界線を見極める第一歩です。

なぜ個人間融資が問題視されるようになったのか?

スマートフォンの普及とSNSの拡大が、個人間融資トラブルの増加を招きました。

金融庁は公式サイトで注意喚起を行っており、SNSで個人を装って融資を勧誘する行為が貸金業法違反に該当する可能性があると明示しています。X(旧Twitter)やInstagramに「#個人融資」「#お金困ってます」といったハッシュタグが存在し、そこに違法業者が接触してくるケースが後を絶ちません。被害は金銭的な損失にとどまらず、個人情報の流出や犯罪への巻き込みにまで発展します。

個人間融資は違法になるのか?

個人間融資そのものが一律に違法というわけではありません。ただし、特定の条件を満たした場合、複数の法律に違反する可能性があります。「個人だから規制されない」という認識は誤りです。法律は、個人であっても反復・営利目的の貸し付けを明確に規制しています。

個人間融資が「合法」になる条件とは?

合法となる個人間融資には、主に次の条件が必要です。

  • 営利目的でないこと
  • 反復継続する意思がないこと
  • 利息が法定上限を超えないこと

家族や親しい友人への一時的な貸し付けで、利息なし・もしくは法定内の金利であれば、法律上の問題は生じません。ただし「何度も繰り返す」「利息を取る」という要素が加わると、状況が変わります。

違法とみなされる3つのケースとは?

個人間融資が違法とみなされる主なケースは次のとおりです。

ケース 該当する法律
登録なしで反復・継続的に貸し付ける 貸金業法(無登録営業)
年109.5%を超える金利で貸し付ける 出資法
法定上限を超える金利を設定する 利息制限法

これらは「どれか1つに違反」ではなく、複数同時に抵触するケースがほとんどです。

「知らなかった」では済まされない理由とは?

「個人間融資が違法だと知らなかった」という言い訳は、法律上通用しません。

貸金業法・出資法・利息制限法はいずれも刑事罰を定めており、知識の有無に関わらず適用されます。貸した側が処罰されるだけでなく、借りた側も不正な取引に加担したとみなされる状況が生じることがあります。事前に法律の基本を理解しておくことが、自身を守ることにつながります。

個人間融資に関わる3つの法律とは?

個人間融資の違法性を理解するには、3つの法律の役割を整理する必要があります。それぞれが別の側面を規制しており、どれか1つだけを確認すれば安全、というものではありません。

貸金業法が定める「無登録営業の禁止」とは?

貸金業法では、反復継続してお金を貸す行為を「貸金業」と定義しています。

貸金業を営む場合は、財務局長または都道府県知事への登録が必要です。無登録で営業した場合、10年以下の懲役または3,000万円以下の罰金(またはその両方)が科されます。

さらに、不特定多数が閲覧できるSNSで「融資します」と勧誘する行為も、無登録での勧誘として禁止行為に該当するおそれがあります。投稿した時点で違反リスクが生じる点に注意が必要です。

出資法が定める上限金利の基準とは?

出資法(正式名称:出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)は、金利の上限を定めた法律です。

個人間であっても、年109.5%(閏年は年109.8%)を超える金利での貸し付けは出資法違反となり、刑事罰の対象になります。さらに、業として(反復継続して)貸し付けを行う者が同上限を超えた場合、10年以下の懲役または3,000万円以下の罰金が適用されます。「年109.5%以下なら何でもOK」ではなく、これはあくまで刑事罰の発動基準です。

利息制限法で設定された金利上限の仕組みとは?

利息制限法は、消費者保護の観点から金利の上限を定めた法律です。2010年の改正で現行の上限が設定されました。

借入額 上限金利(年利)
10万円未満 20.0%
10万円以上100万円未満 18.0%
100万円以上 15.0%

上限金利には、設定した金利だけでなく手数料や名目変更した費用もすべて含まれます。月利・日利で表示されている場合は、年換算で計算し直す必要があります。「月利6%」は年換算で72%となり、明らかに上限を超えます。

借りた側は罪に問われるのか?

「借りる側は問題ない」と思っている方は多いです。しかし、それは完全に正確ではありません。直接的な刑事罰の対象にはならなくても、深刻なリスクが借り手側にも存在します。

借りた側が直接処罰される可能性はあるか?

貸金業法・出資法の罰則は、基本的に貸した側(無登録業者)に適用されます。

借りた側が直接「融資を受けたこと」だけで刑事罰を受けることは、現行法上ありません。ただし、「知らずに違法業者を利用した」という事実は、その後の被害を防ぐ盾にはなりません。トラブルに巻き込まれた後の対処が困難になるため、利用自体を避けることが最善です。

口座凍結・犯罪加担リスクとは何か?

個人間融資でお金を受け取った口座が、マネーロンダリングや詐欺の疑いで凍結されるケースがあります。

違法業者が資金移動の隠れ蓑として借り手の口座を利用するためです。口座が凍結されると、給与の受け取りや公共料金の引き落としも止まります。さらに、返済が滞った場合に「犯罪に使う口座を開設してほしい」「スマートフォンを契約して渡してほしい」と依頼されるケースも報告されています。断れない状況に追い込まれ、知らないうちに犯罪の加担者になるリスクがあります。

個人情報を渡した後に起きるトラブルの実態とは?

個人間融資を申し込む際、運転免許証や勤務先情報の提出を求められることがあります。

この情報が悪用されると、インターネット上への個人情報拡散・脅迫・職場への電話連絡などに使われます。「返済が遅れたら家族に知らせる」という脅し文句も実際に使われており、精神的な追い詰めにつながります。一度渡した情報を取り返すことはできません。申し込みをした時点で、すでにリスクは始まっています。

SNS上の個人間融資が「ほぼ違法」な理由とは?

SNSで「個人がお金を貸します」と書き込んでいる相手を、本当に善意の個人だと思っている方はいるかもしれません。しかし金融庁も公式に警告しているとおり、その実態はほぼヤミ金業者です。なぜそう言い切れるのか、構造的な理由があります。

「個人」を名乗る相手が実際はヤミ金業者である理由とは?

合法的な個人が、SNSで不特定多数に向けて融資の勧誘をする理由がありません。

正規の貸し手であれば、貸金業の登録を取得し、法定の手続きを経て営業します。SNSで「誰でも貸します」と発信している相手は、無登録で営業するヤミ金業者が個人を装っているケースがほとんどです。金融庁の注意喚起でも、このような書き込みはすべて危険な業者と考えるよう呼びかけています。

X(旧Twitter)・Instagramに多い勧誘の手口とは?

よく見られる勧誘パターンは次のとおりです。

  • 「#お金困ってます」「#即日融資」などのハッシュタグで借り手を探す
  • 「審査なし」「ブラックOK」の文言でDMを送ってくる
  • 「先払い手数料」として数千〜数万円を振り込ませ、その後連絡を絶つ
  • LINEへの誘導後、身分証を要求して個人情報を入手する

特に「手数料の先払い」は詐欺そのものです。融資の実行前に金銭を要求する業者は、最初から返す気がありません。

「審査なし・ブラックOK」の文言が危険なサインである理由とは?

正規の貸金業者は、総量規制により年収の3分の1を超える貸し付けができません。

また、返済能力の確認(審査)が法律上義務付けられています。「審査なし」はこれらのルールを守らない業者であることを意味します。「ブラックでも借りられる」という文言は、信用情報機関に照会しない=法定の手続きを無視している証拠です。借りやすい理由には、必ず法律違反が伴っています。

違法な個人間融資で起きる被害の種類とは?

実際に違法な個人間融資を利用すると、どのような被害が起きるのか。金銭的な損失だけではなく、生活全体を脅かす複合的なリスクが存在します。被害の全体像を把握しておくことが、関わらないための判断材料になります。

法外な高金利による返済不能に陥るリスクとは?

違法業者が設定する金利は、法定上限を大幅に超えています。

「月利10%」と提示された場合、年換算では120%です。5万円借りて1か月後に返せなければ、利息だけで5,000円が積み上がります。返済が滞るほど元金に利息が加算されていき、短期間で返済不能な金額に膨らみます。「すぐ返せば大丈夫」という判断が、深刻な債務超過の入り口になります。

違法な取り立てで生活が脅かされる実態とは?

貸金業法では、深夜・早朝(午後9時〜翌午前8時)の連絡や訪問、職場への取り立てが禁止されています。

しかし登録を受けていない違法業者はこのルールを守りません。自宅・職場への突然の訪問、家族への連絡、SNSへの個人情報拡散といった行為が実際に発生しています。精神的な追い詰めが目的であり、通常の法的手続きとは無縁の取り立てが行われます。警察に相談しても「民事不介入」として対応されないケースもあり、被害者が孤立しやすい構造があります。

反社会的勢力への債権譲渡リスクとは?

違法業者が保有する債権(取り立てる権利)は、反社会的勢力に売却されることがあります。

最初に接触した相手が比較的穏やかでも、突然まったく別の組織から取り立てが来るという事態が起きます。債権が誰に渡っているか、借り手にはわかりません。反社会的勢力との接点が生じることで、将来の就職・融資・社会生活への影響も出る可能性があります。

貸す側が負う法的リスクとは?

「貸す側」についても整理しておく必要があります。「少し余裕があるからSNSでお金を貸してあげたい」という動機であっても、方法や頻度によっては重大な法的責任を負います。善意であることは、違法性の免責になりません。

無登録で反復して貸した場合の刑事責任とは?

反復継続する意思を持って貸し付けを行えば、個人であっても「貸金業」に該当します。

無登録のまま貸金業を営んだ場合、10年以下の懲役または3,000万円以下の罰金が科されます。「2〜3回だから大丈夫」という判断は危険です。「反復継続の意思」の有無は、実際の回数だけでなく、行為の態様や状況から総合的に判断されます。

SNSで「融資します」と投稿した時点で問われるリスクとは?

貸金業法は「無登録業者による勧誘」自体を禁じています。

不特定多数が閲覧できるSNSに「お金を貸します」と投稿する行為は、実際に貸し付けを行ったかどうかにかかわらず、勧誘行為として違反に問われるおそれがあります。投稿を削除しても、スクリーンショットなどで証拠が残る場合があります。「試しに書き込んでみた」では済まないリスクがあります。

友人に「頼まれて繰り返し貸した」場合はどう判断されるか?

友人への貸し付けであっても、金利を取りながら複数回繰り返した場合は貸金業とみなされる可能性があります。

「友人だから」という関係性は、法律上の判断において免責事由になりません。金利なし・1回限り・生活上の必要性があるといった事情がそろっていれば問題は生じにくいですが、少しでも営利的な要素が加わると状況が変わります。金銭の貸し借りは、友人関係にも法律的なリスクをもたらします。

個人間融資と正規業者の違いとは?

違法業者を見分けるには、正規の貸金業者との違いを理解することが有効です。「どこを確認すれば安全か」を知っておくことで、勧誘に接したときの判断が早くなります。

貸金業者登録番号の確認方法とは?

正規の貸金業者には、財務局長または都道府県知事から付与された登録番号があります。

広告や契約書に「関東財務局長(XX)第XXXX号」のような形式で記載されています。登録番号は金融庁の「貸金業者情報検索サービス」で照会できます。登録番号の表示がない相手は、無登録業者である可能性が高く、関わるべきではありません。

登録業者と無登録業者の取り立てルールの差とは?

項目 登録業者 無登録業者(違法)
深夜・早朝の連絡 禁止(貸金業法) 無制限の可能性あり
職場・家族への取り立て 原則禁止 制限なし
上限金利の遵守 義務あり 無視するケースが多い
行政処分の対象 対象 対象外(刑事罰のみ)

無登録業者に対しては行政処分が機能せず、刑事告訴か民事訴訟しか対抗手段がありません。被害を受けてから対処しようとしても、相手の追跡が困難なケースが多いです。

金利表示が「月利」「日利」の場合に気づくべき点とは?

個人間融資では、金利を年利ではなく月利・日利で表示するケースが多く見られます。

利息制限法の上限は年利換算で設定されています。「月利3%」は年換算で36%、「10日で5%」は年換算で182.5%となり、いずれも上限を超えます。「手数料」「事務費」「紹介料」などの名目で上乗せされる費用もすべてみなし金利に含まれます。表面上の数字が小さくても、年換算すると違法金利になっているケースが大半です。

すでに利用してしまった場合の対処法とは?

個人間融資のリスクを知ったうえで「すでに借りてしまった」という方もいるはずです。使ってしまったことを後悔するより、今からできる対処を取ることが重要です。早めに動くほど、被害を小さくできます。

返済を迫られたときにまずすべき行動とは?

まず、相手からの連絡内容をすべて記録してください。

メッセージのスクリーンショット、通話録音、振込明細など、証拠となるものを保存します。自分で返済交渉を続けることは、さらなる被害を生む可能性があります。脅迫的な取り立てを受けている場合は、弁護士または警察への相談を優先してください。「借りたから返さなければ」という義務感から、無理な返済を続けることは状況を悪化させます。

過払い金・違法金利の返還を求めることはできるか?

違法な金利で支払ってしまった場合、超過分の返還を求めることができます。

利息制限法を超えた金利部分は無効であり、支払い済みの超過分は「不当利得」として返還請求の対象になります。ただし、相手が特定できない・連絡が取れないといった問題が生じやすいです。弁護士を通じて交渉・請求手続きを進めることで、回収できる可能性が高まります。

弁護士・司法書士に相談すべき状況の判断基準とは?

次のいずれかに当てはまる場合は、専門家への相談を検討してください。

  • 違法な金利を請求されている
  • 返済が困難な状況になっている
  • 脅迫・嫌がらせを受けている
  • 個人情報を悪用されている
  • 口座が凍結された

法テラスでは収入が一定以下の方向けに無料の法律相談を提供しています。弁護士や司法書士に依頼することで、違法業者との直接交渉を避けられ、精神的な負担も軽減されます。

安全にお金を借りる方法とは?

個人間融資のリスクがわかったとしても、「今すぐお金が必要」という状況は解決しません。緊急性がある場合でも、正規の方法で借りることが可能です。審査が不安な方向けの選択肢も含めて整理します。

消費者金融・銀行カードローンと個人間融資の違いとは?

項目 消費者金融・銀行カードローン 個人間融資(違法業者)
金利上限 年15〜20%(法定範囲内) 上限なし(違法)
審査 あり(貸金業法上の義務) なし(法違反)
取り立て規制 貸金業法で厳格に規制 規制が機能しない
行政監督 金融庁・財務局が監督 対象外

消費者金融は「審査がある」というハードルがありますが、それは借り手が返済できる金額しか貸さないという保護でもあります。

審査に不安がある人が使える公的融資制度とは?

審査が通らない方でも利用できる可能性がある公的な制度があります。

  • 生活福祉資金貸付制度:低所得世帯・高齢者世帯向けの低金利融資(社会福祉協議会)
  • 緊急小口資金:急迫の困窮状態にある世帯向けの無利子融資
  • 求職者支援資金融資:ハローワークと連携した就職活動中の方向けの制度

これらは申請から融資まで時間がかかる場合もあるため、早めの相談が重要です。

即日融資が必要な場合に検討できる正規の選択肢とは?

急いでいる場合でも、正規業者で即日融資に対応しているケースがあります。

大手消費者金融(アコム・プロミス・アイフルなど)は、ウェブ申込から最短即日で融資実行できる体制を整えています。初めての方向けに無利息期間を設けているサービスもあります。銀行カードローンも最短翌日〜数日での融資が可能なケースがあります。「急いでいるから個人間融資しかない」という判断は、正規の選択肢を見落とした結果です。

トラブル発生時の相談窓口まとめ

違法な個人間融資に関するトラブルは、一人で抱え込まないことが重要です。相談窓口は複数あり、状況に応じて使い分けることができます。「後ろめたい」という気持ちから相談をためらう方もいますが、被害を受けている側が萎縮する必要はありません。

金融庁・財務局への相談方法とは?

金融庁には「金融サービス利用者相談室」があり、違法業者に関する情報提供・相談を受け付けています。

電話(0570-016811)または金融庁ウェブサイトのフォームから連絡できます。違法業者の情報提供は、同様の被害者を生まないためにも有効です。管轄の財務局(関東財務局など)でも相談に対応しています。

法テラス・弁護士会の無料相談窓口とは?

法テラス(日本司法支援センター)は、収入が一定以下の方を対象に無料の法律相談を提供しています。

電話番号は0570-078374(平日9〜21時、土曜9〜17時)です。弁護士会や司法書士会でも、初回無料相談を設けているところがあります。借りた側が相談することに法的な問題はありません。専門家に依頼することで、違法業者との交渉・請求・被害申告を代理してもらえます。

警察・消費生活センターへの通報の目安とは?

脅迫・恐喝・ストーキングに相当する行為があれば、警察への被害届が有効です。

個人間融資のトラブル全般については、消費生活センター(電話188)への相談も選択肢のひとつです。警察は「民事不介入」の原則から、金銭トラブルそのものには介入しないケースがありますが、身の危険を感じる取り立てや脅迫があれば、刑事事件として扱われます。証拠の保全を先に行い、状況を整理してから相談すると話が進みやすくなります。

FAQ:個人間融資の違法性についてよくある質問

Q. 家族にお金を貸すのは貸金業にあたるのか?

家族への一時的な貸し付けは、基本的に貸金業には該当しません。

貸金業とみなされるには「反復継続する意思」と「営利目的」が必要です。家族への生活費の融通といった行為は、これらの要件を満たさないと判断されます。ただし、家族であっても高金利を設定して繰り返し貸し付ける場合は、貸金業や出資法違反に問われる可能性があります。

Q. SNSで勧誘を受けただけでも問題になるか?

勧誘を受けただけでは、法的責任は生じません。

問題になるのは、実際に契約を結んで金銭を受け取った場合です。ただし、勧誘に応じて個人情報(身分証・口座情報など)を送った時点で、情報悪用のリスクが発生します。「断ったのに相手がしつこい」「脅しのような内容が届いた」という場合は、相談窓口に連絡することを検討してください。

Q. 借りた後に違法だと気づいた場合、返済を拒否できるか?

違法な契約であっても、借りたお金を返す必要が完全になくなるわけではありません。

ただし、法定上限を超えた金利部分は無効であるため、超過分の支払い義務はありません。法定内の元金については返済が必要ですが、違法金利分を加えた請求に応じる義務はないため、専門家に相談したうえで対応することを推奨します。

Q. 個人間融資の金利が年20%なら合法か?

借入額が10万円未満であれば、利息制限法上の上限は年20%です。

しかし、金利が合法であっても、貸し手が貸金業の登録をしていなければ、無登録営業として貸金業法違反になります。「金利が法定内だから安心」ではなく、登録の有無も合わせて確認することが重要です。また、手数料名目の費用がみなし金利に算入されると、年20%を超える場合があります。

Q. 掲示板を通じた個人間融資はすべて違法になるのか?

掲示板を通じた個人間融資がすべて違法とは断言できませんが、不特定多数が閲覧できる場所で融資の勧誘をする行為は、貸金業法が規制する勧誘行為に該当するおそれが高く、ほぼリスクが伴います。

掲示板に書き込まれた「個人」が本当の個人である保証はなく、違法業者が個人を装っているケースがほとんどです。「掲示板だから直接交渉と違う」という考え方は、法律上意味を持ちません。

まとめ

個人間融資の違法性は、相手が誰か・金利はいくらか・反復性があるかという3点で判断されます。家族や友人への一度限りの援助とは異なり、SNS・掲示板を通じた見知らぬ人との金銭のやり取りは、貸金業法・出資法・利息制限法のどれかに抵触する可能性がほぼあります。

借りた側が直接処罰されることは少ないですが、口座凍結・個人情報悪用・犯罪への巻き込まれリスクは現実に存在します。「すぐ返せば大丈夫」「個人だから安心」という判断が、取り返しのつかない状況を招くことがあります。トラブルに遭った場合は一人で抱え込まず、法テラスや弁護士会の無料相談を活用してください。消費者金融や公的融資制度など、審査はあっても安全に借りられる方法は存在します。まずそちらの選択肢を検討することが、自分と生活を守ることにつながります。

参考文献

  • 「SNS等を利用した「個人間融資」にご注意ください!」 – 金融庁
  • 「違法な金融業者にご注意!」 – 金融庁
  • 「個人間融資はどこから違法?出資法違反の基準と刑事責任について元検事の弁護士が解説」 – 上原総合法律事務所
  • 「個人間融資は違法となる可能性が高い|正規の消費者金融を利用した借入方法を解説」 – SMBCモビット
  • 「個人間融資は違法?個人間融資の危険性や安全にお金を借りる方法を解説」 – LOAN myac(アコム)
  • 「個人間融資の違法性とは?お金を安全に借りる方法も解説」 – LOAN myac(アコム)
  • 「個人間融資で借りれる?違法リスク・SNSトラブル・安全な借入先までまとめて解説」 – ファイナンスコラム by ミライドア株式会社
  • 「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)」 – e-Gov法令検索(総務省)
  • 「貸金業法」 – e-Gov法令検索(総務省)
  • 「利息制限法」 – e-Gov法令検索(総務省)