個人間融資は踏み倒しできる?返済義務と詐欺罪のリスクを解説

個人間融資は踏み倒しできる?返済義務と詐欺罪のリスクを解説 個人間融資基礎知識

SNSや掲示板で知り合った相手からお金を借りたものの、返済に行き詰まっていませんか。「相手は違法な貸し手だから、個人間融資は踏み倒しても大丈夫」という話を目にした人もいるはずです。

結論から言うと、踏み倒しには法律上の例外と大きな危険の両方があります。この記事では、個人間融資の返済義務がなくなるケースと、逆に踏み倒しが詐欺罪になるケースを整理します。取り立てへの対処法や、借金問題を安全に解決する方法もあわせて解説します。

  1. 個人間融資の踏み倒しとは?まず知っておきたい基礎知識
    1. 個人間融資とは?SNSや掲示板で広がる貸し借りの実態
    2. 踏み倒しとは?法律上は「債務不履行」にあたる行為
    3. なぜ「返さなくていい」と言われることがあるのか?
  2. 個人間融資は踏み倒しできる?結論と法的な考え方
    1. 原則:借りたお金には返済義務がある(金銭消費貸借契約)
    2. 例外:違法な貸付なら元本の返済義務がなくなる場合がある
    3. 自己判断が危険な理由とは?
  3. 返済義務がなくなる可能性があるのはどんなケース?
    1. 出資法違反となる超高金利での貸付
    2. 無登録営業のヤミ金業者による貸付
    3. 不法原因給付とは?返還請求が認められない仕組み
  4. 踏み倒しが犯罪になるのはどんなとき?
    1. 最初から返す意思のない借入が詐欺罪にあたる理由
    2. やり取りの記録や借用書が証拠になるケース
    3. 刑事告訴・逮捕に発展する流れとは?
  5. 個人間融資を踏み倒すとどうなる?想定されるトラブル
    1. 執拗な取り立て・脅迫を受ける危険性
    2. 個人情報や写真を悪用・拡散される被害
    3. 家族や職場に連絡されるケース
  6. 貸主から訴えられたらどうなる?民事手続きの流れ
    1. 支払督促・少額訴訟とは?
    2. 判決後の強制執行(給与・預金の差し押さえ)
    3. 違法な貸付でも訴えられることはある?
  7. 個人間融資の借金に時効はある?踏み倒しとの違い
    1. 個人間の借金の消滅時効は原則5年
    2. 時効の更新・完成猶予でリセットされる条件とは?
    3. 時効の援用に必要な手続き
  8. 取り立てや脅迫を受けたときの正しい対処法
    1. 警察相談専用電話(#9110)に相談すべきケース
    2. 弁護士・司法書士への依頼で取り立てが止まる仕組み
    3. 証拠として残しておくべき記録とは?
  9. 踏み倒し以外に返済問題を解決する方法はある?
    1. 債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)という選択肢
    2. 公的な貸付制度・生活支援窓口の活用
    3. 無料でできる借金減額の相談先
  10. 個人間融資のトラブルはどこに相談すればいい?
    1. 金融庁・消費生活センター(188)の相談窓口
    2. ヤミ金対応に強い弁護士・司法書士の探し方
    3. 相談前に準備しておくべき情報
  11. 個人間融資の踏み倒しに関するFAQ
    1. ヤミ金からの借金は本当に返さなくていいの?
    2. 踏み倒すと信用情報(ブラックリスト)に登録される?
    3. 友人や知人からの借金も踏み倒せる?
    4. 貸主から「詐欺で訴える」と言われたらどうすればいい?
    5. 身分証や顔写真を送ってしまった場合の対処法は?
  12. まとめ:個人間融資の踏み倒しは危険。返済に困ったら専門家へ相談を
    1. 参考文献

個人間融資の踏み倒しとは?まず知っておきたい基礎知識

踏み倒しを考える前に、言葉の意味を正しく押さえておきましょう。個人間融資の仕組みと、踏み倒しが法律上どう扱われるかを知ると、判断の土台ができます。

個人間融資とは?SNSや掲示板で広がる貸し借りの実態

個人間融資とは、銀行や消費者金融を通さずに個人同士でお金を貸し借りすることです。家族や友人との貸し借りも含まれます。ただ、いま問題になっているのは別の形です。SNSや掲示板で「お金貸します」と募集する、面識のない相手との取引です。

金融庁や国民生活センターは、この形の個人間融資に繰り返し注意を呼びかけています。理由は単純です。貸し手の多くは純粋な個人ではなく、個人を装ったヤミ金業者だからです。審査なしで貸すという言葉の裏には、法外な利息や個人情報の悪用という狙いが隠れています。

踏み倒しとは?法律上は「債務不履行」にあたる行為

踏み倒しは日常的な言葉ですが、法律の世界では債務不履行と呼ばれます。お金の貸し借りは民法上の金銭消費貸借契約です。契約が有効なら、借りた側には返す義務が発生します。

義務を果たさなければ、貸し手は法的な請求ができます。遅延損害金の請求や裁判もその一つです。つまり踏み倒しは「逃げれば終わり」ではありません。契約が有効かどうかで、その後の展開が大きく変わります。

なぜ「返さなくていい」と言われることがあるのか?

ネット上には「個人間融資は返さなくていい」という情報があります。根拠がないわけではありません。違法な条件での貸付は、契約自体が無効になる場合があるからです。

ただし、この話には条件があります。どんな個人間融資でも返済義務が消えるわけではありません。違法性の程度によって結論が変わるのがポイントです。次の章で、その線引きを見ていきます。

個人間融資は踏み倒しできる?結論と法的な考え方

いちばん知りたいのはここでしょう。返済義務があるのか、ないのか。答えは「原則あり、例外的になし」です。原則と例外を分けて理解すると、自分の状況を整理しやすくなります。

原則:借りたお金には返済義務がある(金銭消費貸借契約)

個人同士の貸し借りそのものは違法ではありません。適法な金利で、対等な合意のもとに借りたお金には返済義務があります。友人や知人からの借入が典型です。

この場合の踏み倒しは、単なる債務不履行です。貸し手は裁判を起こせます。判決が出れば、財産の差し押さえも可能です。「個人からの借金だから返さなくていい」という考えは、法律上は通用しません。

例外:違法な貸付なら元本の返済義務がなくなる場合がある

一方で例外があります。ヤミ金業者による著しく違法な貸付です。最高裁は2008年の判決で、ヤミ金の貸付金を不法原因給付と判断しました。この場合、利息だけでなく元本の返還義務も否定される可能性があります。

「返さなくていい場合がある」という話の正体はこれです。ただし、あくまで貸付が著しく違法と認められた場合の話です。すべての個人間融資に当てはまるわけではありません。

自己判断が危険な理由とは?

「うちのケースは違法だから返さない」と自分で決めるのは危険です。違法かどうかの判断には、金利の計算や貸し手の実態調査が必要になります。素人判断で間違えると、債務不履行や詐欺の疑いを自分から招くことになります。

もう一つ理由があります。法的に返済義務がなくても、相手が素直に引き下がるとは限らないからです。ヤミ金は法律を無視した取り立てをしてきます。返済義務の有無の判断と、取り立てを止める対応は、弁護士や司法書士に任せるのが安全です。

返済義務がなくなる可能性があるのはどんなケース?

例外にあたるのは、どんな貸付なのでしょうか。判断の目安になる法律は3つあります。出資法、貸金業法、そして民法の不法原因給付の規定です。順番に見ていきます。

出資法違反となる超高金利での貸付

出資法は金利の上限を刑事罰つきで定めた法律です。個人が貸す場合の上限は年109.5%です。業として貸す場合は年20%が上限になります。これを超える金利での貸付は犯罪です。

個人間融資では「10日で3割」という条件が珍しくありません。年利に直すと1000%を超えます。明らかに出資法違反の水準です。ここまで違法性が強いと、契約全体が無効と判断される可能性が高まります。

参考までに、利息制限法が定める民事上の上限金利は次のとおりです。

元本の額 上限金利(年)
10万円未満 20%
10万円以上100万円未満 18%
100万円以上 15%

この上限を超えた部分の利息は、そもそも支払う義務がありません。

無登録営業のヤミ金業者による貸付

お金を貸す商売には登録が必要です。貸金業法により、国か都道府県への登録なしに反復継続して貸し付けることは禁止されています。個人であっても、繰り返し貸す意思があれば貸金業にあたります。

SNSで不特定多数に「融資します」と呼びかける行為は、まさにこれです。SNSの個人間融資の貸し手は、無登録営業のヤミ金である可能性が高いと考えてください。無登録営業と超高金利が重なると、貸付の違法性はさらに強まります。

不法原因給付とは?返還請求が認められない仕組み

民法708条には不法原因給付という規定があります。不法な原因で渡したお金は、返せと請求できないというルールです。賭博の掛け金などが典型例とされてきました。

最高裁はこの規定を、著しく高金利のヤミ金の貸付にも適用しました。違法な商売のために渡したお金だから、元本ごと返還請求を認めないという理屈です。「ヤミ金には元本も返さなくていい場合がある」という話の法的な根拠がこれにあたります。ただし適用されるかは個別の事情次第です。

踏み倒しが犯罪になるのはどんなとき?

ここまでは借りた後の話でした。実は、借り方によっては自分が加害者になります。踏み倒す前提での借入は詐欺罪の対象です。どんな場合に該当するのか、具体的に確認しましょう。

最初から返す意思のない借入が詐欺罪にあたる理由

詐欺罪は、人をだましてお金をとる犯罪です。刑法246条に定められています。返すつもりがないのに「必ず返します」と言って借りる行為は、まさに相手をだましてお金を得る行為です。

法定刑は10年以下の拘禁刑です。罰金刑の規定はありません。「相手が違法業者だから、だましても許される」という理屈は成り立ちません。相手の違法性と、自分の詐欺は別問題として扱われます。

やり取りの記録や借用書が証拠になるケース

「返す気がなかったなんて証明できないだろう」と思うかもしれません。しかし、意思は状況から推認されます。借入時の経済状況が破綻していた場合や、借りた直後に連絡を絶った場合は、返済意思なしと判断されやすくなります。

SNSのメッセージ履歴、借用書、振込記録はすべて証拠になります。「上手くいけば返さなくて済む」と書き込んだ投稿が残っていれば、決定的に不利です。デジタルの記録は消したつもりでも残ります。

刑事告訴・逮捕に発展する流れとは?

貸し手が被害届や刑事告訴を出すと、警察の捜査が始まる可能性があります。ヤミ金は自分の違法性を隠したいので告訴しにくい、という見方はあります。ただ、貸し手が本当にただの個人だった場合は話が別です。

捜査が進めば、任意の事情聴取や逮捕に至ることもあります。詐欺罪で起訴されて有罪になれば、前科がつきます。踏み倒し目的の借入は、借金問題を刑事事件に変えてしまう行為です。返済に困っているだけの状態とは、リスクの次元が違います。

個人間融資を踏み倒すとどうなる?想定されるトラブル

法律上の話とは別に、現実のトラブルも知っておく必要があります。相手がヤミ金だった場合、法律を無視した報復が起こり得ます。実際に報告されている被害を見ていきます。

執拗な取り立て・脅迫を受ける危険性

貸金業法は取り立てのルールを定めています。夜9時から朝8時までの督促や、正当な理由のない勤務先への連絡は禁止行為です。しかしヤミ金はこのルールを守りません。

1日に何十回も電話が来る。脅すような言葉を投げつけられる。そんな被害が現実に起きています。返済義務がないケースでも、取り立て自体は止まらないのが厄介な点です。だからこそ専門家の介入が必要になります。

個人情報や写真を悪用・拡散される被害

個人間融資では、借入の条件として身分証の画像を求められることが多くあります。顔写真や勤務先情報を渡してしまうケースも少なくありません。この情報が、踏み倒し後の報復に使われます。

国民生活センターには深刻な事例が寄せられています。返済後でも画像をネットにさらされた例。利息免除と引き換えに性的な写真を要求された例。渡した個人情報は、返済が終わっても悪用されるリスクが残ります。被害に気づいたら、すぐに警察と専門機関に相談してください。

家族や職場に連絡されるケース

ヤミ金の取り立ては本人だけに向かいません。家族への連絡や、職場への執拗な電話も典型的な手口です。借金を周囲に知られたくない心理につけ込み、返済を迫ってきます。

職場への電話が続いて退職に追い込まれた例もあります。生活の基盤そのものが攻撃対象になると考えるべきです。この段階まで来たら、1人で抱え込まずに警察相談専用電話#9110へ連絡しましょう。

貸主から訴えられたらどうなる?民事手続きの流れ

相手が適法な貸し手だった場合、待っているのは民事手続きです。裁判と聞くと遠い話に感じるかもしれません。しかし個人間の貸金でも、手続きは意外と簡単に始められます。

支払督促・少額訴訟とは?

支払督促は、裁判所が書類審査だけで支払いを命じる手続きです。貸し手は簡易裁判所に申し立てるだけで利用できます。受け取った側が2週間以内に異議を出さないと、そのまま強制執行が可能な状態になります。

少額訴訟は60万円以下の請求に使える簡易な裁判です。原則1回の審理で判決が出ます。個人間融資の金額帯は、まさにこの手続きの対象です。届いた書類を放置するのがいちばん危険だと覚えておいてください。

判決後の強制執行(給与・預金の差し押さえ)

判決や仮執行宣言つき支払督促が確定すると、貸し手は強制執行を申し立てられます。対象になるのは給与や預金口座、車などの財産です。

給与は手取りの4分の1まで差し押さえが可能です。差し押さえは勤務先に通知されるため、借金の事実が職場に知られます。踏み倒しの放置は、給与差し押さえという形で生活に直接跳ね返ってきます。

違法な貸付でも訴えられることはある?

返済義務がないはずの違法な貸付でも、訴訟を起こされる可能性はゼロではありません。訴えること自体は誰でもできるからです。裁判で違法性を主張しなければ、こちらの言い分は判決に反映されません。

支払督促に異議を出さず放置すれば、違法な貸付でも支払い義務が確定してしまう恐れがあります。裁判所からの書類には必ず対応する。これが鉄則です。対応方法が分からなければ、その書類を持って弁護士に相談してください。

個人間融資の借金に時効はある?踏み倒しとの違い

「逃げ続ければ時効になる」という話も耳にします。借金に消滅時効があるのは事実です。ただし、踏み倒しとは似て非なるものです。仕組みと現実的なハードルを整理します。

個人間の借金の消滅時効は原則5年

2020年施行の改正民法により、貸金の消滅時効は原則として統一されました。貸し手が権利を行使できると知った時から5年です。個人間の借金もこのルールに従います。

改正前の個人間の貸金は10年とされていました。ネット上には古い情報も残っているので注意してください。2020年4月1日以降の借入なら原則5年が目安になります。

時効の更新・完成猶予でリセットされる条件とは?

5年間ただ待てば消える、という単純な話ではありません。時効には更新という仕組みがあります。特定の出来事が起きると、期間のカウントがゼロに戻ります。

出来事 時効への影響
裁判上の請求(訴訟・支払督促) 更新(リセット)
差し押さえなどの強制執行 更新(リセット)
借金の承認(一部返済・返済猶予の依頼) 更新(リセット)

とくに怖いのが承認です。1000円でも返済すれば、時効期間は振り出しに戻ります。「少しだけ返して」という貸し手の要求には、時効を止める狙いがある場合もあります。

時効の援用に必要な手続き

期間が経過しても、借金は自動的には消えません。時効の利益を受けるという意思表示が必要です。これを時効の援用と呼びます。実務では、内容証明郵便で貸し手に通知する方法が一般的です。

援用が有効かどうかは、更新事由の有無に左右されます。判断を誤ると、かえって承認と受け取られる危険もあります。援用の通知は専門家に依頼するのが確実です。5年間取り立てから逃げ続ける生活と、いま相談して解決する道を比べてみてください。

取り立てや脅迫を受けたときの正しい対処法

すでに取り立てが始まっている人は、対処を急ぐ必要があります。相手のペースに乗らないことが第一です。ここでは、今日からできる具体的な行動を3つに分けて説明します。

警察相談専用電話(#9110)に相談すべきケース

脅迫めいた言葉を受けた。家に押しかけられた。写真をばらまくと言われた。こうした身の危険を感じる状況なら、警察への相談を優先してください。緊急時は110番、そうでなければ#9110が窓口です。

「借金の話だから警察は動かない」と思い込む必要はありません。脅迫や強要は借金と関係なく犯罪です。身の安全に関わる被害は、金銭問題ではなく犯罪被害として相談できます。

弁護士・司法書士への依頼で取り立てが止まる仕組み

正規の貸金業者は、弁護士が介入すると本人へ直接請求できなくなります。ヤミ金相手でも、専門家の介入は有効です。ヤミ金対応の経験がある事務所は、業者との交渉や警察との連携に慣れています。

介入後は、連絡窓口が専門家に一本化されます。本人への電話が止まるだけで、精神的な負担は大きく減ります。費用が心配なら法テラスの無料相談から始める方法があります。収入条件を満たせば、費用の立て替え制度も使えます。

証拠として残しておくべき記録とは?

相談を有利に進めるには証拠が要ります。怖くても、記録は消さずに残してください。相手とのやり取りは、違法性を証明する材料になります。

残すべきものは次のとおりです。

  • SNSやメッセージアプリのやり取りのスクリーンショット
  • 相手のアカウント名・電話番号・振込先口座
  • 振込記録や手渡しの日時・金額のメモ
  • 着信履歴や脅迫的な言動の録音

相手の口座情報は、警察や弁護士が業者を特定する重要な手がかりになります。ブロックや削除は、相談を終えてからでも遅くありません。

踏み倒し以外に返済問題を解決する方法はある?

踏み倒しはリスクだらけでした。では、返せない借金はどうすればいいのでしょうか。実は、法律が用意した正規の解決ルートがあります。借金を合法的に減らす、または整理する方法です。

債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)という選択肢

債務整理は、法律にもとづいて借金を減額・免除する手続きの総称です。主な方法は3つあります。状況に応じて使い分けます。

手続き 内容 向いている人
任意整理 貸し手と交渉し利息などを減らす 元本なら返せる人
個人再生 裁判所を通じ借金を大幅に減額 家を残したい人
自己破産 裁判所の免責で返済義務を免除 返済の見込みがない人

個人間融資の借金も、内容によっては手続きの対象にできます。ヤミ金分は債務整理ではなく、返還交渉や取引停止で対応するのが一般的です。切り分けの判断も含めて、専門家に相談する価値があります。

公的な貸付制度・生活支援窓口の活用

生活費が足りなくて個人間融資に頼った人は、公的制度を確認してください。各地の社会福祉協議会では、生活福祉資金貸付制度の相談ができます。低金利または無利子で、生活再建のためのお金を借りられる制度です。

金融機関の審査に通らなかった人でも、対象になる可能性があります。「もう借りる先がない」と思う前に、市区町村の社会福祉協議会に相談する選択肢があります。住居確保給付金など、貸付以外の支援制度も窓口で案内してもらえます。

無料でできる借金減額の相談先

お金がないから相談できない、という心配は不要です。無料で使える窓口が複数あります。法テラスは収入条件を満たせば、同じ内容につき3回まで無料の法律相談が可能です。

多くの弁護士・司法書士事務所も、借金問題の初回相談を無料にしています。日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センターも窓口の一つです。相談だけなら費用ゼロで始められます。まず現状を話して、選択肢を知ることから始めてください。

個人間融資のトラブルはどこに相談すればいい?

相談先が多すぎて迷う人のために、窓口を整理します。トラブルの種類によって、適した相談先は変わります。自分の状況に合う窓口を選べば、解決までの遠回りを減らせます。

金融庁・消費生活センター(188)の相談窓口

契約や被害の相談は、公的窓口が受け付けています。消費者ホットライン188に電話すると、最寄りの消費生活相談窓口につながります。金融庁の金融サービス利用者相談室も、個人間融資やヤミ金の情報提供先です。

主な窓口をまとめます。

窓口 連絡先 主な相談内容
消費者ホットライン 188 契約トラブル全般
金融庁 金融サービス利用者相談室 0570-016811 違法な金融取引
警察相談専用電話 #9110 脅迫・取り立て被害
日本貸金業協会 0570-051051 貸金業のトラブル

どこに相談すべきか迷ったら、まず188に電話すれば案内を受けられます。

ヤミ金対応に強い弁護士・司法書士の探し方

借金の法的整理や業者との交渉は、弁護士・司法書士の領域です。ただし、事務所によって得意分野が違います。ヤミ金や個人間融資への対応実績を明記している事務所を選んでください。

探し方の目安は3つあります。公式サイトにヤミ金対応の解決事例があること。初回相談が無料であること。費用体系が明確であること。「ヤミ金対応」を掲げる事務所なら、警察との連携や口座凍結の手続きにも慣れています。

相談前に準備しておくべき情報

相談の質は準備で決まります。手ぶらで行くより、情報を整理して持ち込むほうが具体的な回答を得られます。時系列のメモを1枚作るだけでも効果があります。

準備しておきたいのは次の項目です。

  • 借入日・借入額・実際に受け取った額
  • これまでに返済した日付と金額
  • 約束した利息や返済条件
  • 相手の連絡先・口座・やり取りの記録
  • 個人情報や写真を渡したかどうか

受け取った額と返済した額の差は、違法性や過払いの判断に直結します。あいまいでも構わないので、思い出せる範囲でまとめておきましょう。

個人間融資の踏み倒しに関するFAQ

最後に、個人間融資と踏み倒しについてよくある質問に答えます。細かい疑問ほど、判断を誤る原因になりがちです。自分のケースに近いものから確認してください。

ヤミ金からの借金は本当に返さなくていいの?

著しく違法な貸付なら、元本を含めて返還義務が否定される可能性があります。最高裁の判例が根拠です。ただし、どんな借金でも当てはまるわけではありません。

違法性の判断や相手との交渉を自力で行うのは危険です。返済を止める前に、弁護士か司法書士へ相談してください。「返さない」ではなく「専門家を通じて返済を止める」が正しい手順です。

踏み倒すと信用情報(ブラックリスト)に登録される?

個人間融資の貸し手は信用情報機関に加盟していません。そのため、踏み倒しても信用情報には記録されないのが原則です。カードローンの審査に直接響くことはありません。

ただし安心はできません。裁判や差し押さえのリスクは信用情報とは別に存在します。信用情報に載らないことと、法的責任を免れることは別問題です。

友人や知人からの借金も踏み倒せる?

適法な条件での貸し借りなら、返済義務は消えません。友人からの借金の踏み倒しは、通常の債務不履行です。訴訟や差し押さえの対象になります。

返す気がないのに借りていた場合は、詐欺罪の問題も生じます。人間関係も失います。返済が苦しいなら、正直に事情を話して返済計画を相談するのが先です。分割や猶予の合意は、書面に残しておくとトラブルを防げます。

貸主から「詐欺で訴える」と言われたらどうすればいい?

まず落ち着いてください。詐欺罪が成立するのは、借入時に返済意思がなかった場合です。返すつもりで借りて、後から返せなくなっただけなら、原則として詐欺にはあたりません。

ただし、脅し文句として使われるケースが多いのも事実です。やり取りの記録を保存したうえで、弁護士に相談してください。「訴えられたくなければ払え」という要求自体が、恐喝にあたる可能性もあります。

身分証や顔写真を送ってしまった場合の対処法は?

まず、それ以上の情報を渡すのをやめてください。追加の写真や家族の連絡先を求められても応じてはいけません。渡した情報の悪用が始まったら、証拠を保存して警察に相談します。

ネット上に画像をさらされた場合は、サイト運営者への削除請求ができます。削除請求は弁護士に依頼可能です。運転免許証を渡した人は、警察に遺失・悪用の相談をしておくと、なりすまし被害の予防につながります。

まとめ:個人間融資の踏み倒しは危険。返済に困ったら専門家へ相談を

個人間融資の問題は、借りた側だけの話ではありません。SNSで軽い気持ちでお金を貸す側も、無登録営業として処罰される可能性があります。また、ヤミ金の手口は後払い現金化や先払い買取など、融資の形をとらないものに広がっています。個人間融資を避けても、似た仕組みの罠は残っています。

いま返済に困っているなら、今日できる行動は2つです。相手とのやり取りを消さずに保存すること。そして188か法テラスに電話して、無料相談の予約を入れることです。踏み倒して逃げる生活より、法律の手続きで区切りをつけるほうが早く日常に戻れます。

参考文献

  • 「SNS等を利用した『個人間融資』にご注意ください!」- 金融庁
  • 「新たな手口のヤミ金融に注意!『#個人間融資』『後払い(ツケ払い)現金化』『先払い買取現金化』」- 政府広報オンライン
  • 「SNSなどを通じた『個人間融資』で見知らぬ相手から借入れをするのはやめましょう!」- 独立行政法人国民生活センター
  • 「貸金業法・出資法・利息制限法・民法」- e-Gov法令検索
  • 「貸金業相談・紛争解決センター」- 日本貸金業協会